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快適な生活のために~漢方とダイエット~

「運動や食事制限をせずに楽して瘦せたい」、「安心で健康的に瘦せたい」と思う方はたくさんいらっしゃると思います。漢方ダイエットも一時期話題になりましたが、結論から申し上げると「漢方薬だけでダイエットは難しい」です。漢方薬は体質を改善し痩せやすい身体を作ることはできます。しかし、あくまで間接的な効果に留まるため、結局のところは食事制限(摂取カロリー減少)および有酸素運動(消費カロリー増大)が必須になります。しかし、体質改善して瘦せやすい体質にすることはできます。


漢方薬と体質改善

ほかにも、アレルギー体質、糖尿病体質、ガン体質、不妊体質、肥満体質などいろいろな体質があります。このような体質は遺伝子と関係があると言われています。家系や遺伝子から発症しやすい病気はありますが、似ている遺伝子を持っていても病気が発症する方としない方がいます。このことを遺伝子発現と言います。つまり、遺伝子を変えることはできませんが、食生活やストレス、生活環境などによって遺伝子発現が変わり、病気の発症も変わることがあるのです。実は、漢方薬はこの遺伝子発現に関係します。体質に合った漢方薬を服用すると遺伝子発現を抑え、根本から体質を改善することができるのです。


漢方薬の効果を引き出すコツ

体質改善をするポイントは、まず自分自身の「自分の体質に合った漢方薬」を見分けることにあります。自分がどのような体質・なのか、体の状態はどうなのかを把握することが重要です。体質は、五臓や気血の不足を補い、瘀血や水毒は排泄することで、根本から正常に戻していきます。体質改善のためには、免疫の調整、冷え性の改善、脂肪や炎症物質の排泄、お血(血液の汚れ)の改善がポイントになります。ダイエットで言えば、「大柴胡湯(だいさいことう)」という漢方薬があります。大柴胡湯は胃炎や便秘、肥満症のほか、高血圧や肥満をともなう肩こりや頭痛の治療に用いられる漢方薬です。これは体力があって腹部が張っている人に向いている漢方薬のほか、市販品では「ストレスを感じる肥満気味の方に」向いていると表現されることがあります。


漢方薬の誤解と副作用

漢方薬と聞くと、「体にやさしそう」「副作用がなさそう」と考えている方が多いと思います。平成25年(2013年)のため少し古いものですが、神奈川県薬剤師会のアンケート結果からもわかります。


参考:平成25年3月神奈川県薬剤師会アンケート結果より

漢方薬は自然の成分からできているから安心」と思っている方も多いのではないでしょうか。実施には、漢方薬にも少なからず副作用は存在します。食欲不振・腹痛・下痢・胃のもたれなどを引き起こすことがあります。前述した大柴胡湯は、体力がある人向けの漢方なので、虚弱体質の方や下剤を服用している人には服用はオススメしません。


まとめ

体質を改善して痩せやすくするのが漢方薬の効果です。やはり漢方薬だけで痩せられるのではなく、運動と食事制限が主役+漢方薬と考えたほうが良いでしょう。個々の体質やかかりやすい病気の傾向を知る目安として、大きく「実証」と「虚証」があります。

・実証「3要素の巡りが悪く、余分なものが体から出ていくことができない」病態。見た目は筋肉質でガッチリ、血色がよく肌にツヤがあるタイプで、積極的で疲れにくい。・虚証「体に必要な3要素が不足している」病態。 見た目は細くて食べる量も少ない、顔色が悪く肌が荒れやすいタイプで、疲れやすい。

成分が不明なものや、体質に合っていないものを選んでしまうと危険な場合があります。自分自身の体質に合った漢方薬を正しく選び、不安な場合は、当院にて漢方内科がございますのでお気軽にご相談ください。



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