先月19日〜21日に行われたG7広島サミット。
G7首脳や国際機関の長たちが平和記念資料館を訪問したり、原爆死没者慰霊碑に献花したりするニュースが流れたので、記憶に残っている人も多いと思います。その後、首相官邸HPにてG7広島首脳コミュニケーション(成果文書)も発表されました。
医療関係者として気になったことは、関連文書にある「感染症危機対応医薬品等(MCM)への公平なアクセスのためのG7広島ビジョン」です。
新型コロナウイルスのパンデミックについてをメインとして、「ユニバーサル・ヘルス・カバレッジ(UHC)」を達成し、維持するための具体的な記述が入っている印象を受けました。
UHCは、「全ての人が適切な予防、治療、リハビリ等の保健医療サービスを支払い可能な費用で受けられる状態」のことを指します。持続可能な開発目標(SDGs)の目標3を達成することにもつながるので、特に重要視されています。簡単にいえば、「基礎的な医療サービスを受けられるようにすることで、貧困のリスクを未然に防ぎましょう」ということです。
主な内容は以下の通りとなります。
・パンデミックへの対応に関する新たな法的文書(WHO CA+)の交渉
・パンデミック基金(PF)
・関連する地域的な取組及びプロセス
・パンデミックの予防、備え、対応(PPR)の強化 …etc
開催前は、新型コロナウイルスのワクチンの供給に対する「南北格差」が課題でした。
日本はコロナワクチンの供給格差を埋めるための枠組みである「COVAXファシリティ」にドナー国として最初に参加を表明するなど、この問題に関して牽引している立場に立っていました。
医療も発展していて、保険制度により安定して医療サービスを受け入れられている日本が、今後は世界に対して継続的にリーダーシップを取っていくことを期待していきたいですね。
これらの目標に向かって前進するため、我々は、MCMのエコシステムを強化し、将来のパンデミックや公衆衛生危機の際に全人類に貢献できるように、解決策を見出す我々のコミットメントを一層強化する。
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